この記事は死産経験者の私が、
流産・死産をされて辛い思いをされている方の心が少しでも
癒されますように、という想いで書いています。
私が実体験から感じたことをお伝えしています。
辛い想いをしたママが前に進むためのきっかけになれば嬉しいです。
そして、こんな出産があることも知ってもらえたらと思います。
私の苦しかった実体験
私は34歳の時に、初めての妊娠で死産を経験しました。
妊娠すれば出産できるのが当たり前だと思っていたので、
まさか自分にこんな現実がおこるなんて思いもしませんでした。
現実を受け止めるまでにはたくさんの時間がかかりました。
そして乗り越えることも、簡単なことではありませんでした。
死産をしたことで知った世界や人の気持ち、学んだことがたくさんありました。
現代は医学の進歩で、死産の割合は減っているものの、
どうしても助けられない命もあります。
そんな経験をして苦しんでいる女性が1人でも救われますように願いながら、
このブログに私の経験を書き留めていきたいと思います。
原因は臍帯過念転でした
死産とは、妊娠4ヶ月以降の亡くなった赤ちゃんの出産のこと。
死産の割合は50人に1人。
原因は様々ですが、私の赤ちゃんは臍帯過念転でした。
臍の緒がねじれ過ぎてしまい、
お母さんから赤ちゃんに酸素が届かなくなってしまうというもの。
赤ちゃんもお母さんも悪くない、防ぐことが難しい事故のようなもの。
お母さんが気付ける赤ちゃんからのサインは胎動の減少。
私も胎動が少なくなってから不安な日を3日ほど過ごしました。
「あれ?胎動が少ない…病院に行く?
でも今日は静かなだけかもしれないし、様子を見てみよう。」
様子を見ていたら手遅れになります。
病院に行って、
「赤ちゃんの心臓が止まっています」と言われてから、
何でもっと早く病院に行かなかったのだろうとものすごく後悔しました。
今お腹の赤ちゃんの為にできることは、産んであげること
死産宣告のあと、待っているのは出産。
亡くなった赤ちゃんをいつまでもお腹の中に入れておくと、
母体が危険になるので2~3日で出産となります。
産声の聞けない出産‥
どんなに痛くても、苦しくても、生きた赤ちゃんには会えない‥
でもお母さんにとっては、今お腹の赤ちゃんの為にしてあげられる最善のこと。
気持ちの整理ができていないまま、ただ目の前のことをこなしていく。
そんな状況で、頑張っている女性は本当にすごいのです。
我が子と一緒に過ごせるのは、ほんの数時間か数日
苦しい出産を終えて、我が子と対面。
本当に可愛い我が子。
出産後に30分ほど夫と3人で写真を撮ったりだっこをしたり。
その後、息子は霊安室に行きました。
翌朝、私のベッドに息子が来てくれて1時間ほど一緒に過ごして、
息子は葬儀場に向かいました。
一緒にいられたのは、1時間半くらい。
一緒にいられる時間は本当に幸せで、穏やかで、かけがえのない時間でした。
希望する方には手形を撮ったり、沐浴をしたりということもできるそうですが、
私はしませんでした。
出産してすぐに火葬の話
出産してすぐに葬儀場の方がいらして、分娩台で火葬の話。
出産したばかりで、やりきった気持ちの方が大きかったので、冷静に話せましたが、
今思うとすごいタイミングですね。
出産したのに、大事な我が子を火葬しなければならない‥
こんな苦しいことはありません。
葬儀場で預かって頂いていたのは2日ほどでした。
毎日息子に会いにいきましたが、日に日にお顔の色が悪くなっていって‥
今、息子の為にしてあげられることは火葬だけだと思えた時、
心が少しだけ落ち着きました。
短い時間で我が子にできること
火葬に向けて、赤ちゃんに手紙を書きました。
夫は、自分の思いを泣きながら書いてくれました。
私はあえて短く、赤ちゃんに分かりやすいように書きました。
願うことは1つだけ。
息子が無事天国に行って、幸せでいてくれることだけでした。
3人で撮った写真を印刷して。
そして、棺に入れる鶴を2羽折りました。
1羽は無事天国に連れて行ってもらえるように。
もう1羽はまた私のお腹に戻ってこられるように。